命令するわ! あたしを助けなさい!
アトラクテッド! ~そして僕は彼女の召喚獣となる~
今よりも、少しだけ先の未来。
その頃の人類は進化を遂げ、異能力と呼ばれる特殊能力を手にしていた。
誰もが漫画の主人公のような超能力を持つ時代。当然ながら格差も生まれる。
強い異能に恵まれず、普通の人と殆ど変わらない日常を送っていた主人公──黒田玲史は、帰宅途中に不思議な本と出会う。
そこから響く声に導かれるまま、本に手を触れた次の刹那。彼の目の前に巨大なドラゴンが現れた。
見知らぬ森。目の前で唸る空想上の生き物。夢のような出来事にただただ混乱するばかりの玲史。
「う、嘘ぉ……冗談でしょ……? お師匠様から頂いた、最高峰の召喚石なのに」
そんな彼を現実に引き戻したのは、背後でへたり込んで嘆く金髪翠眼の美少女だった。
玲史は少女を連れてその場から逃げ出すものの、状況は悪化の一途を辿るばかり。
絶体絶命の状況で──玲史は自らの異能が強化されている事に気付く。
今夜も楽しい遊戯の時間だゾォ⁉
黒山羊ゲーム
こことは似て非なる、どこかの世界。魔法という概念が存在する世界。
そんな世界で、見習い魔法使いとして学業に励む少年たち。
とある晩。少年たちは、誰かが持ってきた魔術書に記された儀式魔術を行使する事にした。
ある者は半信半疑で。ある者は興味本位で。また、ある者は己の願望のため。
期待と疑念に満ちた中、それは行使された。
儀式によって、喚び出されたのは奇妙な山羊の〝ぬいぐるみ〟だった。
紫煙を燻らせたソレは、道化師のような笑いと共に告げる。
『〝黒山羊遊戯〟の始まりだぁ♪』
花火に乗せる思い
狐花火と狸寝入り
妖怪には絶対のルールがあった。
人間の記憶に残らなければ、種族が消え――人間に見られれば個人が消える。
理不尽なルールの中で生きていた。
『狐族』と『狸族』
人を化かすことが得意な二つの種族は、隣接する地に住みながらも争いを繰り返し、互いに関わらないことで平和を保っていた。
狐族の落ちこぼれ少年――イキツは、過去に『人間界』で見た花火に魅入られ、自分で作ることを目標にしていた。
そして、彼を優しく見守る狸族の天才――リノタ。
人間界に向かうことになったイキツは、花火の作り方を学べると喜ぶが、その裏では狸族の暗躍が始まっていた。
イキツは無事、花火を作ることが出来るのか――?
妖術バトルの始まり始まり
雪を呼ぶ少女と世話焼きネコのメルヘン旅
雪と猫のエトランジェ
『――雪解けを探しなさい』
たったそれだけを書き残して、魔女は姿を消した。
消えた魔女や書置きの謎、そして自身の秘密を紐解くため。前向きで真っすぐな雪を呼ぶ少女「エルシー」は、お節介で心配性な世話焼き猫の「アウロラ」と共に、生まれ育った村を旅立つ。旅先での様々な出逢いは、みんなの心と彼女の生き方をゆっくり溶かして変えていくのだった。それはまるで、春を迎えるように――。
ふたりが織りなす、雪とファンタジー舞うほっこり温かいメルヘン旅物語!
※キャラクターコンテスト2021、受賞しました!!応援ありがとうございます!
現在Kindle化準備及び2巻製作中です。今後ともよろしくお願いいたします!
美しい女達が住む娼館、そこには恋があった
みなものマリオネット
熱い太陽、美しい蒼き海、密林にたたずむ美しい女ばかりの館。この島を訪れる貴族たちはここを最後の楽園と呼び、館の主、グティエレスを“ 子爵 ”と呼んだ。
貴族たちは美しい女をむさぼり、武器をグティエレスに提供した。そして、グティエレスは貴族たちから仕入れたその武器で、近隣の海を、島を支配した。島民は砂糖畑で働かされ、女は攫われて館で働かされる。この循環をグティエレスは、“ マリオネット ”と呼んだ。